とらのあなのアクアプラス(Leaf)買収について考えてみた


久々に更新っと。

Leafブランド等で有名なゲームメーカー、株式会社アクアプラスがとらのあなを全国展開する株式会社ユメノソラホールディングス傘下になることが、両社より発表がありました。

株式会社アクアプラスとの資本業務提携(全株式取得)の合意に関するお知らせ
ユメノソラホールディングス株式会社との資本業務提携(全株式取得)の合意に関するお知らせ


通常、こういう発表文の場合は、両社それぞれのプレスリリースの作成を行うものですが、アクアプラス側はユメノソラホールディングスのプレスリリースをそのまま書いているため、一瞬ユメノソラホールディングスの株式をアクアプラスが取得するように見えるタイトルになっているのはご愛嬌でしょうか。

また、こういうプレスリリースの場合は自分の会社のことは「当社」表記が多いのですが、アクアプラス社となっており、微妙にバタバタした中での発表だったように思えます(まぁ、この手の発表に慣れてる人が社内に居ないのでしょうが)。

今日は、このアクアプラス買収について考えてみたことを簡単にまとめてみました。



○あくまでも現段階では「基本合意」

実は、このプレスリリースの時点では、あくまでも「全株式を取得することについて合意」ということであり、細かいことはこれから決めるということに過ぎません。これを基本合意といいます。ここから買収自体が流れるケースも決して珍しくありません。
まぁ・・・非上場企業同士のM&Aなので流れないとは思いますが、この後の通常の手順ですと、デューデリジェンス(全角度からの調査)を経て、出資や株式の取得の詳細(金額等)を決定し、契約を締結した上で、増資もしくは株式の買取を行います。それまでに何かしらの瑕疵が発見された際には買収自体が無くなることもございます。

○考えたいけど情報がサッパリ無い

先ほどお話したとおり、ユメノソラホールディングスにしてもアクアプラスにしても非上場企業であり、発表の義務は無いことから、情報も最低限にとどまっており、実はプレスリリースの中身は「アクアプラスの発行している株式の全株式を取得することに双方合意しました」っていうことだけしか有意な情報はありません。また、両社共に官報にも決算公告を出していないことから、現状も見ることが出来ません。

○株式の取得ということは既存株主からの株式買取?

しかし、これだけで終わってしまうとブログを書く意味も無いので、推測で考えてみます。
プレスリリース資料を見ると株式の取得とありますので、恐らく既存株主からの株式の取得を想定しているということです。つまりは、アクアプラスに出資するのではなく、既存株主から株式を買い取るということになります。

これって小さな違いに見えるかも知れませんが、実は大きな違いがあって、取り敢えずはアクアプラスには当面の資金ニーズが低いということも見ることが出来ます。出資側(この場合はユメノソラホールディングス)からしたら、会社にお金が残る出資(これを増資といいます)と株主に現金が出て行く株式買取は大きく異なるのです。

まぁ、株式を買い取ってから増資をする可能性もありますが、取り敢えずは倒産しそうだから出資というロジックではないようです。

○とらのあなが買収するメリット

とらのあなとしては、先行している「アニメイトグループ」をにらんだM&Aだと思います。
上場を目指していたとらのあなからして、アダルト部分は切り離そうとしていたこともあって、その数年間でアニメイトグループに遅れを取りました。その差を埋めるためのM&Aじゃないかなと思います。ただの販売店からの脱却を目指す方向にシフトしたのではないでしょうか。

そのため、純粋にコンテンツそのものを自社流通独占で販売するというのはありません。
それは単純に販路を狭めるだけで得になることは何もありません。
なのでゲームや音楽CDとかは急に販路が変わることは無いので安心していいと思います。
ただ、とらのあな自体が店舗特典を有意にすることはあるでしょうが。

それよりも大きく変化しそうなのはグッズ関係ですね。とらのあな専売が増えると思います。

グッズというのは、コンテンツ販売後、そのコンテンツが評価されたら長期間売上に反映されるものですが、最近は、グッズ屋さんも増え差別化というのは難しくなりつつあります。そこでコンテンツを抱えた上でそのグッズを専売することで差別化や収益化を狙っているようにも思えます。

特にとらのあなの場合は全国に販路を持っていて、更には通販部門もそれなりに売上を上げていると推測できますので、この可能性はあろうかと。1からコンテンツを制作するよりもスピーディに新たなコンテンツをゲットできる点ではアクアプラス買収は悪くないのではないでしょうか。ネームバリューもありますし。

○アクアプラスがとらのあな傘下になるメリット

こっちが逆に微妙ですね。大きく分けて「今後の開発資金の捻出」と「グループ入りすることによる宣伝力の活用」だと思いますが、そこまでとらのあなが強いかと言うと微妙なところがあります。しかし、最近は美少女ゲーム全般で流通の出資や融資が減少している現実を考慮すると、販路を抱えているところが出資・融資に向かうのは当然の流れかも知れません。

アクアプラスとしては、安定した資金源が確保されることで開発に専念するっていうのが一番の目的でしょうか。

○結局のところ、これ以上の情報は出ないだろうと

先ほどお話したとおり、お互い非上場企業ということもあって、基本合意契約の段階で発表することも珍しい訳です。
この発表した理由は、一応まだ上場を目指していて、株式会社虎の穴から持株会社ユメノソラホールディングスに変わるという部分を周知することを目的としているのかなぁと思いました。アダルトゲームを縮小しているアクアプラスを傘下におさめたっていうのも、もしかしたらR18の作品をより縮小していく流れなのかもしれませんね。

でも、官報で公告も出していない段階で上場はまだまだ遠いような気もしますが。
正直諦めてるのかなと思ってるくらいですので。

ただ、これだけ業界内外で大騒ぎになったのだから、この時点での発表は正解だったかも知れませんね。
いずれにしても世知辛い世の中です。

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情報が少なく、たいした話も出来なくて恐縮ですが、取り敢えず僕なりの視点で書いてみました。
また、面白い話が出てきたらこのネタを引っ張ってみようと思います。ではでは。


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